WOWOWにて放送された、グラミー賞ノミネート関連番組の松本さんインタビュー書き起こしと内容まとめです。
- 2011.2.7 「BOOMUP GRAMMY ! 2011 #5」
- 2011.2.10 「Larry Carlton & Tak Matsumoto Special ~TAKE YOUR PICK」
第53回グラミー賞授賞式は、2/14(月)にWOWOWにて生中継で放送。
2011.2.7放送 WOWOW「BOOMUP GRAMMY! 2011 #5」松本孝弘インタビュー
松本さんの登場部分は、10分ほど。
インタビューに関しては、2/10の特別番組よりこちらのほうが内容がまとまっていて分かりやすかったです。
-グラミー賞にノミネートされた感想?
まぁ最初は、あのーなんというのかな、招待状を受け取るとか、そういうんではなくて、ネット上で(両手で四角を作るジェスチャー)、一斉に発表されたものを見たんですけれども、最初はやっぱりちょっと分からなかったですよね。実感するのにちょっと時間かかりました。
-Hollywood's Rockwalkとの違い?
まぁどちらもほんとにね、光栄なことですからね、それはホントに嬉しいし、何よりもやっぱり音楽一筋でずっとやって来て、そういった形で評価していただけるというのホントに光栄だし嬉しいですよね。
ロックウォークももちろん光栄なことでしたけど、またちょっと種類が違いますよねグラミー賞となるとね。
ひとつの作品を評価の対象としてこうやってノミネートしていただいたわけですから、これはこれで違った喜びがありますよね。
-新作へのこだわり(ナレーション:そもそもふたりの共演のきっかけは何だったのか?)
いちばん最初は、Larryさんのほうから何か一緒にやらないかというオファーがあったんですけども、僕は単に一緒にライブをやるだけじゃなくて、書き下ろしで一緒に作品を作りたいなということを僕のほうから提案させていただいたんですね。
-アルバム制作について
いちばん最初にお会いしてから、一年余り経ってたんですよね。僕も心のなかにはずーっとどんなものがいいのかなとずーっと思ってたんですけども、去年、一昨年(2009年)の春かな、Larryさんのほうから連絡があって「日本にまたコンサートに行くんだけども、その前にTakが時間あるんだったらば、2・3日先に行けるから、そこで一緒にプリプロダクションでもしない?」という連絡をもらって、これはやらないわけにはもういかないじゃないですか。僕は、ただふたりで集まってジャムやるというよりは、何かメロディをいくつか、ほんの2・3曲だったんですけども、自分のほうでちょっと用意していこうと思って、スタジオに行ったんですね。でスタジオに行った時にLarryさんに「さあ何をしましょうか」と言った時に、「君の曲やろうよ!」というふうに、僕が曲を持ってきたと言ったからね、ということから始まったんですね。
-ラリー・カールトンとのスタジオワークについて(ナレーション:ラリー・カールトンとふたりでアルバムを作っていく中で松本は自らについて多くの再発見があったという。)
会って音出すまでは、ホントに自分の頭の中で考えたり悩んだりしてたんですね、どんなことができるんだろうって。Larryさんの昔の作品から最近の作品まで引っ張り出して聴いてみたりとかしてたんですけども。ホントに実際にやりはじめたら、楽しいことばっかりでしたね。
僕自身が再認識したことなんだけれども、学生時代にはホントにLarryさんの曲を聞いたりだとか、コピーをして練習してたんですね(ギターを弾くジェスチャー)。で実際に一緒にやってみると、ふたりでハモったりするじゃないですか、そういう時にこう、細かいニュアンスとかよく合うんですよ。それは、僕がきっと若かりし頃にLarryさんのフレーズをたくさんコピーしたり、真似てたので、ビブラートのニュアンスだとか、そういうところがすごく合うんですね。だから僕がやっぱりラリー・カールトンに相当影響を受けてたんだなと再認識しましたね。
-ライブでのエピソード
いちばん驚いたのは「リハーサルやるの?」っていうところから始まって、「いや、リハーサルはやりましょうよ。」って僕のほうから言ったんですけども、通常あんまりやらないで、当日現場でリハーサルしてそのままツアーに出て行くっていうことが結構多いみたいなんですね。もちろんプロジェクトにもよると思うんだけども、だけど今回はやっぱりみんな書き下ろしの曲がほとんどだったし、僕としてはやっぱり最低3日でも構わないので、リハーサルさせて欲しいということで。で3日間リハーサルしたんですけども、みんなやっぱりスゴイいいプレーヤーで、3日で十分でしたね。
-ブルーノート東京公演の感想?
撮影があってブルーノートのツアーの前(B'z Party会報用の写真撮影だと思われる)に、そこで初めてブルーノートのステージに立たせていただいたんですけども、こんな目の前にお客さんいるってあんまり記憶にないので、結構やりにくいのかなって思ったんだけども、あれがだんだん実際続けていくと気持ちよさに変わっていくんだよね。
-ラリー・カールトンについて(ナレーション:松本にとってラリー・カールトンとはどんなギタリストなのだろうか?)
世間的に言えば、もうあれだけのキャリアがあれば巨匠だし、天性の才能にも恵まれたプレーヤーというふうに見えると思うけども、すごい月並みな言い方になっちゃうけど、ホントにいいギタリストだな、いい音楽家だなと思いますね。
よく「うまい」って言うじゃない?うまいっていうものの上にやっぱり「いい」っていうのがあると僕は思っていて、やっぱり僕もこれから先々「松本さんのギターって松本さんの音楽ってホントにいいよね」っていうふうに聞き手の人たちに感動してもらえるようなプレーヤーになりたいと思いますよね。まさにLarryさんはそういう域に行ってるプレーヤーのひとりだと。
-音楽へのこだわり
まず今回のような音楽の場合も歌モノと同じで、やっぱり僕は作曲家なので、メロディが残る、ちゃんと耳に残る、ギターの技術だけじゃなくて、音楽としてイイネというものを書きたいなと常に心がけてますね。
僕自身としてはB'zという大きなバックボーンがあるので、B'zとして、それからこうやってインストゥルメンタルミュージックのソロ活動も含めて、続けていきたいですよね。とにかく、音楽の道に精進して参りたいと思います。
2011.2.10放送 WOWOW「Larry Carlton & Tak Matsumoto Special ~TAKE YOUR PICK」
放送時間:1時間23分。
ライブ映像は、DVD「Larry Carlton & Tak Matsumoto LIVE 2010 “TAKE YOUR PICK” at BLUE NOTE TOKYO」と同じ。
ナレーションは、クリス・ペプラー氏。
※インタビューの欄でピンク字になってる部分は、事前番組の「BOOMUP GRAMMY! 2011 #5」では放送されなかった部分。
インタビュー:
こんな目の前にお客さんいるのってあんまり記憶にないので、結構やりにくいのかなって思ったんだけども、あれがだんだん実際続けていくと気持ちよさに変わっていくんだよね。
もちろん大きなアリーナやドームもそれの良さはありますけども、いいですよねああいうクラブでやるのは。
「Larry Carlton & Tak Matsumoto Special ~TAKE YOUR PICK」 タイトル
「2010@BLUE NOTE TOKYO」
客席のあいだを通ってステージに向かう入場シーン。
ライブ:Nite Crawler 2010
インタビュー:
-自分にとってのLarry Carlton
世間的に言えば、もうあれだけのキャリアがあれば巨匠だし、天性の才能にも恵まれたプレーヤーというふうに見えると思うけども、すごい月並みな言い方になっちゃうけど、ホントにいいギタリストだな、いい音楽家だなと思いますね。
よく「うまい」って言うじゃない?うまいっていうものの上にやっぱり「いい」っていうのがあると僕は思っていて、やっぱり僕もこれから先々「松本さんのギターって松本さんの音楽ってホントにいいよね」っていうふうに聞き手の人たちに感動してもらえるようなプレーヤーになりたいと思いますよね。まさにLarryさんはそういう域に行ってるプレーヤーのひとりだと。
Larry Carlton History I
ラリーさんの紹介VTR。
ギター・マガジン編集部 中村健吾氏のコメント。
ライブ:East West Stroll
Larry Carlton History II
ラリーさんの紹介VTR。
1999年にHollywood's Rockwalk殿堂入り、2007年にアジアから初のアーティストとしてB'zが選ばれている。(稲葉さんと松本さんが手形を持っている写真)
インタビュー:
-Larry Carlton との共演
まずいちばん最初に、いちばん驚いたのは「リハーサルやるの?」っていうところから始まって、「いや、リハーサルはやりましょうよ。」って僕のほうから言ったんですけども、通常あんまりやらないで、当日現場でリハーサルしてそのままツアーに出て行くっていうことが結構多いみたいなんですね。もちろんプロジェクトにもよると思うんだけども、だけど今回はやっぱりみんな書き下ろしの曲がほとんどだったし、僕としてはやっぱり最低3日でも構わないので、リハーサルさせて欲しいということで。で3日間リハーサルしたんですけども、ベースのマイケル以外はライブで初めて知り合ったメンバーだったんだけども、みんなやっぱりスゴイいいプレーヤーで、3日で十分でしたね。
ライブ:Neon Blue
インタビュー:
-共演して感じたこと…
でも僕のルーツの中にはロックだけじゃなくてLarryさんがやられてるようなああいう、何て言ったらいいんだろう今フュージョンっていうのかな、フュージョンとは言わないのか、ああいったジャンルのものも通ってきてるし、今でも好きで聴いてるから。
僕自身が再認識したことなんだけれども、学生時代にはホントにLarryさんの曲を聞いたりだとか、コピーをして練習してたんですね(ギターを弾くジェスチャー)。で実際に一緒にやってみると、ふたりでハモったりするじゃないですか、そういう時にこう、細かいニュアンスとかよく合うんですよ。それは、僕がきっと若かりし頃にLarryさんのフレーズをたくさんコピーしたり、真似てたので、ビブラートのニュアンスだとか、そういうところがすごく合うんですね。だから僕がやっぱりラリー・カールトンに相当影響を受けてたんだなと再認識しましたね。
松本孝弘 History
- ナレーションで松本さんの経歴紹介。(ソロ活動、1988年にB'z結成、1999年に世界で5人目、日本人として初めてのギブソン・レスポールのシグネチャーアーティストに選ばれた、TMGの紹介等)
- 「SACRED FIELD」PV (ELEVENツアーのライブ映像) ※フルサイズ
- 「THE CHANGING」PV
- 「松本孝弘のギタープレイ」ギター・マガジン編集部 中村健吾氏、音楽文化ライター 佐伯明氏のコメント。
- 「恋歌」PV ※フルサイズ
- TMG「OH JAPAN ~OUR TIME IS NOW~」PV ※フルサイズ
- 「いつかのメリークリスマス(House Of Strings)」PV
- 「松本孝弘 楽曲作りの特徴」佐伯明氏コメント
- 松本さんインタビュー:
僕は作曲家なので、メロディが残る、ちゃんと耳に残る、ギターの技術だけじゃなくて、どちらもメロディのあるものだから、だから僕歌モノを書く時もインストゥルメンタルミュージックを書く時も、自分で割と歌って作るから、あんまり変わりはないですね。
ライブ:Tokyo Night
インタビュー:
-Album「TAKE YOUR PICK」の制作
ちょうどB'zの20周年ということもあって、なかなかそのソロプロジェクトというのに取り掛かる時間がなかったんですね。でその翌年の春かな。去年、一昨年(2009年)の春かな、Larryさんのほうから連絡があって「日本にまたコンサートに行くんだけども、その前にTakが時間あるんだったらば、2・3日先に行けるから、そこで一緒にプリプロダクションでもしない?」という連絡をもらって、これはやらないわけにはもういかないじゃないですか。ここで基盤となるものを作ろうと思って、一緒に仕事をするのは初めてなので、Larryさんがどういうやり方でされる方か分からなかったから、僕は、ただふたりで集まってジャムやるというよりは、何かメロディをいくつか、ほんの2・3曲だったんですけども、自分のほうでちょっと用意していこうと思って、スタジオに行ったんですね。でスタジオに行った時にLarryさんに「さあ何をしましょうか」と言った時に、「君の曲やろうよ!」というふうに、僕が曲を持ってきたと言ったからね、ということから始まったんですね。
でLarryさんと3日間で3曲、それもフルサイズで全部デモが出来上がりましたね。Larryさんのデモは全部メールで添付されて送られてきて、でそれを聴いてアイデア出し合ったりとか、僕の方もLarryさんが向こう戻られた後は、「こんな曲出来ましたけど」というので送ったりしてました。
よく「案ずるより産むが易し」と言いますけども、一緒に会って音出すまでは、ホントに自分の頭の中で考えたり悩んだりしてたんですね、どんなことができるんだろうって。Larryさんの昔の作品から最近の作品まで引っ張り出して聴いてみたりとかしてたんですけども。ホントに実際にやりはじめたら、楽しいことばっかりでしたね。
レコーディングに参加してくれたメンバーは全部Larryさんの紹介で集まってきてくれたミュージシャンたちだったんだけれども、技術的にも音楽的にもホントにレベルの高い人たちが集まってきてくれて、何の苦労もなくあっという間にダビング終わったって感じで。ホントに楽しかったですね。
ライブ:Take Your Pick
Album「TAKE YOUR PICK」の感想:
佐伯明氏、中村健吾氏コメント
ライブ:A girl from China~JAZZY BULLETS
ステージから客席のあいだを通る退場シーン。
インタビュー:
僕自身としてはB'zという大きなバックボーンがあるので、B'zとして、それからこうやってインストゥルメンタルミュージックのソロ活動も含めて、続けていきたいですよね。
ホントにインストゥルメンタルミュージックってすごい楽しいし、それだけでツアーしたのも僕にとって初めてだったんですね。だから、すごい可能性も感じましたし、もちろん歌モノには歌モノの良さがあるんだけども、やっぱりああいうインストゥルメンタルミュージックというのも、良さがたくさんあって、ああやってたくさんのお客さんの前でも十分ショーとして成り立つという実感も分かりましたし、やっぱりもちろん今後も続けてやっていきたいなと思いますよね。もちろんまた、Larryさんと何かやれればいいなと思ってますよね。
エンドロール
ライブ: #1090